省力化にも繋がる便利な調理器具!スチコンを活用した煮物の調理方法をご紹介

温度が安定しムラの無い調理ができ、省力化にも繋がる調理器具であるスチコン。
そんなスチコン調理でも、焼くか蒸すしか使用していない方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はスチコンで煮物を美味しく賢く作るポイントをお伝えしますので、ぜひご参考ください。

スチコンで煮物調理は出来るの?

オーブンで煮物が出来るの?と思われるかもしれませんが、実は凄く適しています。
ここではスチコンが煮物調理に適している理由について詳しくみていきましょう。

スチコンは蒸気がポイント

スチコンは蒸気を出しながら焼く、蒸し焼き(コンビモード)の調理が行えます。
加熱調理をおこなう際には蒸気を加えれば加えるほど、加熱のスピードが格段に早まります。
身近なもので想像すると分かりやすいでしょう。
たとえば、梅雨時期のじめじめ湿度の高い30℃と、高原の爽やかな湿度の低い30℃。
梅雨時期のじめじめ湿度の高い30℃の方が暑く、不快に感じる方は多いですよね。
蒸気の100℃と、乾いた100℃ではどうでしょう。
たとえば、湿度の低いドライサウナの100℃であれば、人間は入れます。
一方、湿度の高いやかんの蒸気の100℃は、人間は触れることすらできません。
このように同じ温度でも湿度の高さによって、人間に与える影響は大きく変わります。
食材に置き換えたときも、同じく湿度が高い方が、食材に熱を伝えるスピードが早いということになるのです。

スチコンなら時間のかかる煮物調理がスピーディに

加熱調理において、蒸気のチカラはとても大きいのです。
煮物の場合、深さ65mmホテルパンを使用して、大量の具材、液体が入った状態で調理をおこなうことになりますが、ただ加熱するだけでは膨大な時間とコストがかかります。
スチコンを使えば、加熱する際に蒸気をしっかりと加えるため、スピーディに煮物調理をおこなうことが可能です。

煮物調理にスチコンを使用するメリット

調理がスピーディになる以外にも、煮物調理をスチコンでおこなうメリットはたくさんあります。
以下では、煮物調理をスチコンで行うメリットについて紹介します。

煮崩れしにくい

煮物調理で起こりがちな「煮崩れ」ですが、スチコンは煮崩れしにくいという特徴があります。
特にかぼちゃや魚等は驚くほどきれいな姿で煮あがります。

▼かぼちゃの煮物レシピ

▼カレイの煮付けレシピ

通常の煮物調理では煮汁の中で対流が起き、材料同士がぶつかることで煮崩れを起こします。
また水分が蒸発し煮汁が少なくなると、気が付いたら焦げていたという事態になりかねません。
スチコンなら対流や蒸発を抑えて加熱出来るので、おでん等の煮込み料理でも焦げ付きや煮崩れなく調理できます。

盛り付けが簡単で見た目も綺麗

煮物は鍋から取り分けるときに、煮崩れを起こし、見た目が悪くなることもあります。
スチコンではホテルパンを使用するため、鍋と比べ四角く浅い分、崩れ易い煮物でも盛り付けが容易にできるのです。
またスチコン調理では煮汁が濁り難く、調理された煮物が色鮮やかで、商品価値の高い料理ができます。
付け合わせの絹さやなどは、別途塩茹でしたものを添えるなどすると、彩りが良くなりきれいに盛り付けられるでしょう。

労働力や調理時間を削減できる

スチコンは調理中、火加減の調整や撹拌等の作業が無く、労働力が削減(省力化)につながります。
またホテルパン単位での調理の為、大きな鍋でまとめて作る場合と比較して数量の調整がしやすいです。
多段で異なる料理を同時調理できるのも、スチコンならではのメリットの一つ。
例えば、肉じゃがやかぼちゃの煮物、豚の角煮など、メニューの異なる料理を一度に調理することが可能です。
料理ごとに一つ一つ鍋とコンロを用意する必要がなく、複数段で大量に調理が出来るので、省スペースで済みます。

▼肉じゃがレシピ

スチコンで煮物調理をする際の4つの工程

スチコンで煮物調理をするためには4つの工程が必要です。

  1. 具材の下処理
  2. 煮汁の準備
  3. 材料と煮汁を合わせ、加熱
  4. 蒸らす

それぞれ詳しく説明します。

工程1:具材の下処理

一般的な煮物と同じく、具材の下加熱・下処理をおこなうことで、味の浸み込みがよくなります。
具材の分量は1/1 ホテルパン 1 枚で約 2.5kg、2/3ホテルパン1枚で約1.6kgを目安に用意しましょう。
固い材料やアクのある材料は、あらかじめ下処理をおこなうと美味しく仕上がります。
基本的に蒸しますが、蒸す・焼く・炒めるの工程はスチコンでも対応できます。
下処理をおこなう際には以下の表を参考にしてください。

蒸すスチームモード 100℃ / 10~15分
焼くホットモード 250℃ / 5分
炒めるコンビモード 200 ℃ / 10分
茹でる柔らかくなるまで
湯通し・霜降り表面のアクが無くなるまで

大根は茹でるか、蒸した後水洗いするのが好ましいです。

工程2:煮汁の準備

スチコン調理では、加熱途中に味を足す作業は手間がかかるため、あらかじめ濃い味付けで煮汁を作ります。
煮汁は鍋などで一度煮たたせ、必ずアルコール類を飛ばすようにしましょう。
ただ調味料を合わせただけでは煮詰まりにくく蒸発されにくいので、鍋などで一度沸騰させておくことが必要です。
煮汁を煮詰めて粘度を持たせることで、照りが出て見た目が良くなるだけでなく、具材との絡みが良くなり味が増します。

▼筑前煮レシピ

市販のタレを使用する際は表示をご覧になってご使用ください。
一般的に粘度のあるタレが多いです。

工程3:材料と煮汁を合わせ、加熱

工程1で下処理を終えた具材をホテルパンに並べて、工程2で用意した煮汁を注ぎます。
煮汁は熱々の状態で加えると、具材への熱の通りが早くなります。
オーブンシートで落とし蓋をしてから、20mm ホテルパンでフタをしましょう。
落とし蓋をすることで、鍋で作るのと同じく、少ない煮汁でも味が回りやすくなります。
更にフタをすることで水分を閉じ込め、特に長時間加熱の場合に、食材の焦げつき防止につながります。
加熱温度はコンビモードの蒸気最大 、もしくはスチームモード100℃~200℃に設定してください。
加熱時間は15分~30分が基本ですが、180℃以上の場合は20分以下にしましょう。
長時間煮込むものは低温(130℃以下)にして、さらに2時間以上煮込むことも可能です。

▼豚の角煮レシピ

工程4:蒸らす

加熱後はしばらく放置して蒸らしましょう。
30分以上フタをしたまま放置することで、しっかり味を浸み込ませることができます。
フタをしたまま蒸らすことで料理の乾燥を防ぎ、雑菌や異物混入の防止にもつながります。
煮物は加熱直後はまだ味が浸みておらず、冷めていく工程で徐々に味が浸み込んでいきます。
蒸らしの工程は、食缶に移してから配膳されるまでの間におこなっていただいても問題ありません。

スチコンを使って品質の高い煮物を作ろう

スチコンで煮物を作るメリットや、具体的な工程を説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
お伝えしたポイントを押さえれば、肉じゃがやかぼちゃの煮物など、美味しく賢く作れます。
煮物調理で煮崩れや調理時間にお悩みの方は、ぜひスチコンでの煮物調理をお試しください。
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